相続のトラブルを未然に防ごう!不動産の名義変更方法について
被相続人が亡くなって相続が発生し、被相続人が土地や家屋を所有していた場合には、相続人の誰かがその不動産を相続することになります。
その際、後々のトラブルを防ぐためには、被相続人から相続人に不動産の名義変更をしておきたいものです。
そこで、以下では、相続により不動産の名義を変更する手続きについて解説します!
相続登記には遺言書か遺産分割協議書が必要
一般的な相続登記には、遺言書か遺産分割協議書が必要になります。
遺言書がある場合で、その遺言書に、対象不動産を相続する者の指定がなされている場合には、その遺言書を基にして相続登記ができます。
一方、遺言書がない場合には、遺産分割協議(相続の割合などを決める話し合い)により、対象不動産を相続するものを決めますが、その協議により対象不動産を相続する者が決まった場合には、その遺産分割協議書に基いて相続登記を行います。
遺言書に基いて相続登記を行う場合
遺言書に基づいて相続登記を行う場合には、その登記により登記名義人となる相続人を登記権利者、その者以外の相続人を登記義務者として申請します。
所有権に関する登記の場合には、登記義務者は申請書に実印を押印し、印鑑証明書の添付が必要になりますから、不動産を相続した者以外の実印と印鑑証明書の用意が必要です。
遺産分割協議書に基づいて相続登記を行う場合
一方、遺産分割協議書に基づいて相続登記を行う場合には、対象不動産を相続する者を定めた遺産分割協議書を添付しますが、この遺産分割協議書には、対象不動産を相続する者以外の相続人全員の実印の押印と印鑑証明書の添付が必要になります。
相続登記に必要な書面
遺産分割協議書又は遺言書があれば、相続登記により対象不動産の名義人となる者が正当な手続きにより選ばれたことを証明できます。
一般的な相続登記には、原則として、この2つの書面のうちのどちらかが必要になります。
相続登記には、この他にも以下のような書面が必要になります。
- 相続登記申請書(法務局のHPからダウンロード可能)
- 相続登記により名義人となる相続人の住所証明書等(住民票写し、住民票コードなど)
- 被相続人の相続関係を明らかにする戸籍謄本、除籍謄本
- 対象不動産の固定資産税評価証明書
相続登記には登録免許税の納税が必要
相続登記には、登録免許税が徴収されます。
その税額は、登記の対象となる不動産の固定資産税評価額(千円未満切捨)の4/1,000を乗じた金額(百円未満切捨)です。
3万円以下の税額の場合、登記申請書に収入印紙を貼付して納税します。
3万円超の場合には、銀行等で納付し、その領収証を登記申請書に貼付します。
相続登記は司法書士に手続きを依頼できる
相続登記の手続きは、登記の専門家である司法書士に委任することができます。
その場合には、委任状の作成が必要です。
この委任状には、委任する相続登記により登記名義人となる者(登記権利者)は認印の押印で構いません。
しかし、委任する登記により登記名義人でなくなる者(登記義務者)は、委任状に実印で押印した上で、印鑑証明書の添付が必要になります。
相続登記の場合には、登記名義人でなくなる被相続人の、対象不動産を相続する相続人以外の相続人が、登記義務者となります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
相続登記は少し面倒ですが、これを行っておくことで後々のトラブルを防ぐことができますので、やってみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。