土地の相続税評価額はどう計算する?路線価方式や倍率方式
一般的に不動産を使えば相続税対策となると言われています。
路線価や倍率方式で評価した土地の相続税評価額が売買取引時価より安くなる傾向にあるからです。
今回は、土地の相続税評価額について、確認します。
土地の評価方法はたくさんある!
土地の値段は、売買取引時価や公示価格、路線価、固定資産税評価額といくつかの価格があります。
よって、土地は一物四価の商品といわれています。
相続税や贈与税において、土地の値段は路線価で評価することになっています。
路線価がない土地もありますので、その場合は固定資産税評価額を元に計算されることになります。
路線価とは?
路線価とは、国税庁が示す全国の主要な市街地の道路の値段になります。
国税庁が運営している路線価図等閲覧コーナーで確認することができます。
相続税や贈与税においては、路線価は、重要な土地の値段となっています。
現金と土地の評価額が違う!
現金5千万円の財産評価額は5千万円ですが、売買取引時価の土地5千万円の場合、基本的に財産評価額は5千万円とはなりません
なぜなら、相続税では、土地は路線価方式という評価方法で評価するからです。
この評価方法で財産を評価すると、売買取引時価の70%~80%ぐらいになります
よって、通常、売買取引時価5千万円の土地の財産評価額は約3500~4000万となります。
そのため、現金よりか、土地で持っているほうが財産評価額は安くなり、結果的に相続税が安くなります。
逆に相続税が高くなってしまう可能性もある
路線価は、実際の売買価格などをもとに毎年1月1日を評価時点として決め、改訂されます。
しかし、売買取引時価は常に変動しているため、売買取引時価より路線価のほうが高くなってしまう場合もありえます。
この場合は、現金5千万円円より売買取引時価5千万円の更地を持っているほうが相続税が高くなります。
倍率方式:路線価がない場合の相続税評価額
路線価は全国の主要な市街地の道路にしか設定できません。
全国の全ての道路に値段をつけることは、不可能です。
よって、路線価のない土地を評価するときは、代替として固定資産税評価額を用います。
固定資産税評価額は路線価より低い水準で、そのまま相続税・贈与税の評価額として使用することは望ましくないです。
そのため、相続税や贈与税の評価の場合、固定資産税評価額に倍率をかけます。
この評価方法を倍率方式といいます。
倍率は、路線価と同様に、国税庁が運営している路線価図等閲覧コーナーで閲覧ができます。
まとめ
今回は、土地の相続税評価額について考えていきました。
自分の相続した土地が、路線価が適用されるのか、倍率方式なのかを早めに確認して、相続対策を行うべきです。
一般的に、現金から相続の変換は相続税対策となりますので、積極的に行っていきましょう!